立命館大学ゲーム研究センター(以下、RCGS ※1)及び、立命館大学アート・リサーチセンター(以下、ARC ※2)は、ニューヨーク州ローチェスターにある電子ゲームの歴史国際センター及び世界ビデオゲームの殿堂設置拠点であるストロング・ナショナル・ミュージアム・オブ・プレイ(以下、ストロング ※3)と、ビデオゲームの歴史並びにゲーム保存に関する包括協定を締結いたしました。
今回の協定は、ともに“ビデオゲームの保存”という共通項を持つ、ストロングの電子ゲーム歴史国際センター(以下、ICHEG)とRCGS並びにARCが、世界の文化遺産ともいえるビデオゲームの歴史の記録、保存、研究を進めることを目的として実現しました。今後、教員や研究者並びに学生交流や、インターン、リサーチプロジェクト、合同カンファレンスなどを予定しています。
また、今秋に共同でNintendo Entertainment System(※4)の30周年を記念する展示を企画しており、この展示がストロングにて行われる予定です。この展示は、NESの開発から世界展開の系譜について探求するとともに、世界的に著名なストロングのコレクションから選りすぐりの品々を展示するのに加え、これまで明かされることなかった上村雅之氏(立命館大学ゲーム研究センター長/ファミコン開発者)によるインタビュー、さらには、『スーパーマリオブラザース』や『ダックハント』のプレイアブル展示を予定しています。(詳細は後日発表)
- ※1 立命館大学ゲーム研究センター(RCGS)
ゲームの分野における日本で唯一の学術的機関として、2011年4月に設置。伝統的な遊具や玩具から最新のテクノロジーを用いたゲームまで、幅広いゲームと遊びを対象とし、総合大学の強み、日本のゲームの揺籃の地である京都という立地を活かして、専門的かつ総合的な研究を行う。 - ※2 立命館大学アート・リサーチセンター(ARC)
1998年に設立。人類が持つ文化を後世に伝達するために、芸術、芸能、技術、技能を中心とした有形・無形の人間文化の所産を、歴史的、社会的観点から研究・分析し、記録・整理・保存・発信することを目的とした研究所。また、文部科学省全国共同利用・共同研究拠点に申請、採択されたことを受け、「日本文化資源デジタル・アーカイブ研究拠点」としての活動を開始している(2014-2019年度)。 - ※3 ストロング・ナショナル・ミュージアム・オブ・プレイ
世界で唯一のコレクションベースの「遊び」を専門的に取り扱った博物館。電子ゲーム歴史国際センター、ワールドビデオゲームの殿堂、ナショナル・玩具の殿堂、ブライアン•サットン•スミス図書館、ウッドベリースクール並びの拠点であると同時に、遊びの研究では重要な学術研究誌である、「アメリカン・ジャーナル・オブ・プレイ」の本部も設置されている。また、遊びの関連資料においては、世界規模で且つ最も包括的なコレクションを収容する。一般的にはアメリカの遊びに関する博物館として広く知られており、大規模なコレクションを中心とした歴史博物館的特徴と、優れたインタラクティブ展示による子供に配慮した博物館という双方の特徴を兼ね備えることで、プレイが、学習、創造性、および発見を促し、文化史を照射することに世界に示していくことに貢献している。 - ※4 Nintendo Entertainment System(NES)
1983年に日本で発売されたファミリーコンピュータ(以下、ファミコン)のシステムを海外販売向けに仕様変更したゲーム機で、弱体化しつつあった米国ビデオゲーム産業を復活させた。また、マリオ、リンク、そしてサムスなど数多くのキャラクターを世に出したことでも知られる。ファミコン並びにNESはあわせて、全世界で6100万台が発売されている。 - ※5「国際日本ゲームカンファレンス2015(Replaying Japan)」
日 時:2015年5月21日(木)~23日(土)
場 所:立命館大学衣笠キャンパス 以学館1号ホール、創思館カンファレンスルーム他
テーマ:「世界化する日本のポップカルチャーとその源流: Nintendo Entertainment System 世界進出の意味を問う」
主 催:立命館大学ゲーム研究センター
共 催:Prince Takamado Japan Centre, University of Alberta, Canadian Institute for Research Computing in the Arts, University of Alberta, GRAND Network of Centres of Excellence、日本デジタルゲーム学会(DiGRA JAPAN)