来る2016年3月17日(木)、立命館大学ゲーム研究センターは、一橋大学イノベーション研究センターと合同で、第三回京都ゲームカンファレンス「遊びとイノベーション―ゲーム産業史への道程―」を開催いたします。招待講演者として、スペースインベーダーの開発者として知られる西角友宏氏をお招きします。お誘い合わせの上、奮ってご参加下さい。
カンファレンス概要
日時 | 3月17日(木)14:00〜19:00 |
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場所 | 立命館大学 衣笠キャンパス アート・リサーチセンター多目的室 |
主催 | 一橋大学イノベーション研究センター・立命館大学ゲーム研究センター |
参加費 | 無料、参加申し込み不要 ※席数に限りがございますので、満席の場合はご参加をお断りする場合がございます。 |
カンファレンス趣旨
産業が確立する以前は不確実性や不安に溢れています。これでビジネスが成り立つのかという不確実性、ないしは、これにコミットして何の意味があるのかといった個人が抱く不安です。とりわけ、ゲームのように「遊び」の範疇に属する場合にはそうでしょう。それゆえ、自分が取り組んでいることが面白いと感じ、内発的に動機づけられることが必要になります。これは、ビジネスパーソンや技術者だけではなく、ユーザにとっても当てはまるでしょう。
本シンポジウムでは、この不確実性と不安に満ちた時期、でも、大きな可能性もあった時期の、内発的に動機づけられた個性的な人々の取り組みに焦点を当てたいと思います。彼/彼女らの取り組みが、『スペース・インベーダー』や『ファミリーコンピュータ』といったイノベーションに結実し、ゲームが産業として確立したからです。具体的には、1970年代と1980年代に日本で起こったゲームに関わるイノベーションと産業化の関係を考えていきます。この時期以前からなにを引き継いでイノベーションが生起し、産業が確立したのか、生起したイノベーションはどのような非連続な変化であったのかを考えていきたいと思います。
プログラム
- 14:00〜14:20 挨拶・趣旨説明
上村雅之(立命館大学ゲーム研究センター・センター長) - 14:20〜15:20 招待講演「日本におけるビデオゲームの黎明期」
西角友宏氏(タイトー アドバイザー) - 15:40〜17:40 研究報告
【報告者】
和田剛明(豊橋創造大学経営学部経営学科 准教授)・一小路武安(東洋大学 講師)
「技術認識の違いによるイノベーションの連続性認識の差異―MMORPGはどこから来たのか」
福田一史(立命館大学R-GIRO 専門研究員)
「ゲーム教材開発事業の発展プロセス―ベネッセコーポレーションの事例から―」
清水洋(一橋大学大学院商学研究科 准教授)・生稲史彦(筑波大学システム情報系 准教授)
「遊びからビジネスへ:日本とアメリカにおけるゲームの産業化」
細井浩一(立命館大学映像学部 教授)
「ビデオゲームの社会的影響と受容―ファミコンを事例として―」 - 18:00〜19:00 ワークショップ「ファミコンというイノベーション―連続性と非連続性―」
【概要】
ファミコンの発売と普及は日本のゲームを大きく変えた。新しいビジネスを創り出し、ビジネスパーソンやユーザの関心の持ちようを変えた意味において、イノベーションであった。
一般的にイノベーションが生起する前後では連続性と非連続性が見られる。そこで、本ワークショップではファミコンを挟んだ前後でいかなる連続性と非連続性があったのかを考えていきたい。企業家、ユーザ、技術、コンテンツ、補完的な製品サービスを視野に入れることにより、ファミコンというイノベーションがもたらした変化とはなんだったのかをあらためて考えてみる。
【討論参加者】
井上明人(立命館大学ゲーム研究センター)
渡辺修司(立命館大学映像学部 准教授)
江藤学(一橋大学イノベーション研究センター)
木村めぐみ(一橋大学イノベーション研究センター)
【オブザーバー】
知久温(株式会社カプコン)
黄巍(東京大学大学院経済学研究科)